自転車のチェーン
先日、突然自転車のチェーンが外れたことで
改めて気づいたことがありました。
日曜日に、近くのスーパーに買い物に行こうと
自転車に乗っていたところ
(毎週日曜日の食材の買い出しは、私の仕事なんです)
いきなり自転車のチェーンが外れました。
いや、いきなりと言うのは正しくないですね。
なぜなら、ちょっと前から何かおかしいな、
と言う感じはあったからです。
私の自転車がスタンド式ので、
完全に地面から浮いてしまうタイプであれば
自分で直せたのですが、
斜め立て掛け式のスタンドだったので、
自分ではめることができず
自転車屋さんまで歩いていきました。
そこで自転車屋さんに見てもらうと、
自転車が思っていたより悪くなっていたようです。
チェーンは外れただけではなく、
部分的に片側が切れていて、
チェーンごと替えなければいけない状態。
そればかりではなく、
ペダルのところが歪んで
ガタついてきているようです。
「まだ買って2~3年なんですけど?」
と聞いてみると、
私の自転車は、折りたたみ式ですが、
やはり折りたたみ式と言うのは、
構造的にはかなり弱いそうです。
(次は折り畳みはやめようと思いました)
体の大きな大人が、
何度も踏み込んで使っていると
どうしてもガタついてくるようです。
(私のは安モノだったので、尚更です)
「いちど調整をしてみますが無理そうなら
全部ばらして組み立て直しをしなければいけないですね」
その場合は6~7,000円位はかかります」
と言われました。
その時まずすぐに思ったのが
「この自転車、10,000円位で買ったのに
修理するぐらいだったら
新しいの買い直そうかな」と言う事。
終了待ってみてその結果、
全部ばらして組み立て直しは
しなくてもよいようで、
助かりました。
「もう次は、ばらさないといけないですよ」
そういうわれて帰ってきたのですが、
帰り道に改めて気づいたことがあります。
私は本当にばらさないといけないのかどうかについて
全く疑わず、その自転車屋さんの意見を信じるつもりでした。
というか疑う事は頭になかったのです。
そして6から7,000円かかると言う話に対しても、
本当にそれぐらいかかるのかどうか
という疑いはなかったです。
これは基本的には私が、
自転車についての専門知識がないことと
自転車屋さんと言う専門家の意見
だと言う事が理由でしょう。
しかしそれよりも大きかったのは、
その自転車屋さんからは
「売り込みの匂い」はしなかったとことです。
私は長く営業マンをやっていたせいで、
相手の売り込もうと言う意思に、
とにかく敏感です。
しかしそれは多くの方も同じで
多少の感覚の違いこそあれ
そういうものは感じるものではないでしょうか。
しかしその自転車屋さんは
この自転車を使い続けるなら当然、と言う感じで
「専門家としての意見」を
当たり前に伝えてくれていた感じでした。
そして私は何にはっとしたかというと、
これは「患者さんから見た私たち」も、
全く同じと言うことです。
こういう「売り込み感」と言うのを感じてしまえば、
もしその意見がまっとうだとしてもそれが気になって、
買いたくなくなる。もしくは違うところで買ってしう。
そんなことはないでしょうか。
しかし今回のように、
自転車の為(?)や、私の為というのを強く感じると、
そのアドバイスがすんなりと腑に落ち、
言うことを聞こう、買おうと思いやすいのです。
これはまさしく営業のセオリーで、
私がコンサルを担当している方達に
口を酸っぱくして言っていること。
それを自分が実際の客の立場で
改めて感じました。
私は自分も気を付けないといけないな~と思いましたが、
あなたの普段の営業も、大丈夫でしょうか。
あなたの儲けを確保しようという「匂い」は、
出ていないでしょうか。
急がば回れでは無いですが
やはり商売の基本は
「相手の幸せを願い、誠実に行動すること」
それが回り回って、自分たちの利益につながる
そう改めて強く感じました。