それでは「消費者心理の基礎 はじめに」でお伝えしたように、
消費者心理の12の段階を順に解説していきます。
まずは①抵抗からです。
まずこれはそもそもの大前提ですが、消費者は
友達でもないあなたの言うこと、伝えることは、
疑ってかかっているということです。
ましてや消費者にとってあなたは、最終的には何らかの商品や
サービスを売りこみに来ようとしている、
いわば「詐欺師」のようなものに見えていると言っても、過言ではありません。
実際あなたが消費者・購買者側に
回る時のことを思ってみれば、そうではないでしょうか。
現代は商品やサービスが氾濫していて、
その中身は本当にピンからキリまであります。
選べる対象が多くなるということは、一見良いことだらけのように思えますが、
その分選ぶのが難しいということ。
中には粗悪なサービスを高い値段で売りつけて、
利ザヤを稼ごうとする輩も多いので、
消費者の警戒心は年々高くなっています。
なのでまず、見ず知らずのあなたのチラシや
ホームページを見た時や、初めて会った時は
相手は不信感だらけで、だまされないぞという
「抵抗」という状態だと思ってください。
消費者側の気持ちになればすぐわかることですが、
いざサービスや商品の提供者側になると、
すっかりそのことが頭から向け落ちている方が、
とても多いのです。
ということは、そんな状態でいくら商品の良さや
価格の安さを訴えても、そもそも耳にすら入っていません。
聞こうとか読もうという気にすらならないか、
読んだり聞いたとしても、
話の半分も信じてはいない状態で進んでしまうのです。
なのでまずここで必要なのは、
その抵抗をとるという作業です。
代表的なやり方は、自己紹介などで
身元を明らかにすることや、
公的な資格の保持者であることをアピールすること、
著名な人の推薦があることなどで、
安心してもらえるようにすることからなのです。
また相手の目的がわからないと不安になりますので、
あなたの立場はもちろん、目的をはっきり
明示するというのも有効な手段になります。
そしてこれは特に日本人に強くみられる特性ですが、
「みんなやっている」
「多くの人が買っている」というのに弱いのです。
乗り遅れたくないという気持ちや、
安心し警戒心を解いてしまう傾向があります。
なのでチラシやホームページを見てみると、
これらを意識して作っていることに気づくでしょう。
何か読んでいれば当たり前の話ばかりな気がするかもしれませんが、
実はその通りなのです。
当たり前の話なんです。
これからこの先説明していくことは商売が絡まない日常では、
あなたは普段当然のようにやっていることなのです。
それらを無しに初対面の人と打ち解けていくことなど、
考えられないのではないでしょうか。
それほど重要なのに、それが商売になると
飛んで行ってしまっているか、
日常のコミュニケーションではなく
商売においてはどうすればよいのか、わからないかです。
商売上は相手も損得が絡むので、
通常の人間関係を結ぶよりシビアになっています。
言い換えれば日常のコミュニケーションよりさらに意識し、
洗練されたやり方をする必要があるのです。
次回は抵抗が取れた方は②注意という状態になりますので、その状態についてです。