前回からの続きで、「比較の打消し」を組み立てるには、
まず消費者があなたのサービス(商品)を、
「どのように捉えているのか」を考えましょう。
消費者は多くの場合サービスや商品をそのままで捉えず、
自分にとってどういうメリットをもたらすものか、
として捉えます。
例を挙げると整体であれば
「肩の凝りをとってくれるサービス」や
「癒しのリラクゼーション」
「骨格を真っ直ぐにするもの」等と、
捉え方は様々です。
なのでそもそもこの捉え方というのは、
こちらではっきりさせておき明示しておくほうが良いのです。
それをわかっていなければ、
こちらとしては治療に近いサービスのつもりなのに、
広い解釈ができる伝え方をするとリラクゼーションと
受け取られてしまったりします。
これではこちらの展開戦略が成り立ちません。
この辺りはコンセプトに通じるもので非常に大事なので、
別ページで詳しく解説します。
消費者の捉え方がわかれば、
次は「比較の対象範囲」を考えます。
例えば前述の整体であれば、
もしリラクゼーションと捉えられているならば、
競合する他院はもちろん、エステやスーパー銭湯、
アロマグッズや入浴剤など、リラクゼーションに
かかわるものはすべて対象になります。
最後に考慮するのは「比較の項目」です。
一番わかりやすいのは費用ですが、
そのほかにも時間や手間等も比較する項目に入ってきます。
まとめると、消費者はあなたの整体を受けたいな、
と思ったときに、今一度これらを比較し、
代用できるものはないか、
もっと安く受けられるところはないか、
そもそもなしではだめなのかなどの大きな意味での
⑥比較をし、より良い選択をしようと試みるのです。
なのであなたのすべきことは、これらを頭には入れたうえで、
すべては話すことはできない(書くことはできない)ので、
重要だと思う項目を中心に比較対象に対しての
優位性や必要性を先に伝えておき、
他の選択肢を打ち消しておくのです。
以上を踏まえた具体例をだしておきます。
「以上の様な足の状態の方は、それを放置しておくと
近い将来杖が必要になる可能性が高いです
(受けなくていいのでは、との比較打消し)。
そうなってからでは治療には膨大な時間もお金かかることは明らかです
(時間やお金がもったいないを、放置との比較で打消し)。
なのでこのような足に特化した整体を受ける必要があるのですが、
このような足専門の治療院は、
大阪では当センター以外にありません(他院との比較打消し)」
等という感じです。
これでもごく大雑把な例ですが、
相手が考えるであろう比較対象を先読みして、
それを具体的な比較説明で打ち消しておくことで、
残る選択肢はあなたのサービス(商品)だけ、
のような状態に持っていくのです。
これは良いサービス(商品)である前提ですが、
基本的に視点を変えればどんなサービス(商品)でも
オンリーワンに持っていくことができます。
これはユニーク・セリング・プロポジション(USP)という、
マーケティングの重要な考え方なので、
これも別ページで詳しく解説します。
最後に重要なのは、こうして適切な⑥比較ができれば、
消費者はやっと買おうという⑦決意を持ちます。
次回はそのことについてお伝えします。