片面提示と両面提示というのは、メリットのみを伝えるか、

メリットもデメリットも伝えるかという提示の仕方のこと。

 

ビジネスにおける最後のクロージングの場面などで、

ポイントになる心理的原則が組まれています。

 

これを上手く使うことができれば、

消費者の決断をうまく後押しすることができるようになります。

 

それでは詳しく解説します。

 

冒頭でお伝えしたように、

まず片面提示とはメリットのみやデメリットのみといった、

どちらか片方だけを伝える提示の仕方です。

例えば「この治療は肩こりが今、楽になるだけではなく、

この先もずっと発生しなくなります」のような感じです。

 

この片面提示が現実的に有効な場面(相手)は、

まずその選択をすでに気に入っていたり、

ほぼ講習を決定している消費者への、最後の一押しの場面などです。

言い換えればすでにほぼ決めているお客さんが、

踏ん切りをつけるための後押しをして欲しそうなとき、などでしょうか。

 

もしくは消費者があなたを

信頼しきっているときなどにも使うことはできます。

それに対して両面提示は、

メリットもデメリットもどちらも伝える提示の仕方。

 

先ほどの例でいうと「この治療は肩こりが今、楽になるだけではなく、

この先もずっと発生しなくなります。

しかしその代わりそこまでこぎつけるのに時間はかかりますし、

あなたの努力も必要とします」という形になります。

この両面提示の良いところはまず、あなたへの信頼感が増すということです。

どんなことでも良いことしかない、ということがありえないのは、

だれでも想像がつきます。

 

それを販売においては不利になるかもしれないのに、

あえてきちんと説明してくれるというあなたの言動に、

信頼感が増すのは当然と言えます。

こちらが言わなくてもデメリットに気付いている場合が多いですし、

私自身は大体の場合において、

敢えて言及することで信頼感を得る方が良いと思っています。

そしてあなたへの信頼が増すだけでなく、

今回のその情報自体も信頼性が増します。

 

良いところだけ伝えられると、

かえって裏やアラが気になるものですが、

それをあえてさらしてある場合、それ以上の詮索をしない場合が多いです。

ということはあまり疑いなく、

その情報を信じてもらいやすくなるということです。

 

そして最後に、メリットもデメリットも提示された上で、

最終的に自分が選んだという「一貫性の原理」がここにも働くため、

キャンセルやクレームが出にくくなります。

使い分けができればよいですが、私のおすすめは原則両面提示で、

特定の条件の時だけ片面提示。

 

その使い分けは消費者の状態に注意を払い選択する、という感じです。